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Aぇ! group、満を持して放つ念願のバンド表題曲 ジュニア時代から培ってきた切り札

 関西発のグループ・Aぇ! groupが、5thシングル「Emotion」を11月4日にリリースした。2024年5月のCDデビューから2年半。歌、ダンス、バンド、バラエティ、芝居と、マルチな才能を磨き上げてきたAぇ! groupが満を持して、バンド曲表題シングルの切り札を投入する。

【写真】さまざまな表情で魅了…「Emotion」ジャケ写4形態

■アイドルとバンドの二刀流を決定づけた軌跡

 SUPER EIGHTの横山裕と大倉忠義に見いだされ、2019年2月に結成されたAぇ! groupは、音楽活動をはじめ、テレビやラジオのレギュラー番組、ドラマや映画、舞台などにも活躍の場を広げ、マルチな才能を発揮してきた。その中でも、グループ結成前から「バンドトリオ」と呼ばれ、関西ジュニアのライブで演奏を任されていた正門良規(Gr)、小島健(Key)、佐野晶哉(Dr)が演奏を担い、末澤誠也をボーカルに据えたバンドとしての顔が、大きな武器となっている。

 バンドとしての持ち味を鮮明にした一曲が、ジュニア時代から大切に歌い続け、ライブ映像がYouTubeで2000万再生を突破する人気曲「PRIDE」だ。「Aぇ! groupの武器になる」と大倉の提案で挑んだ同曲は、2021年12月~22年1月にかけて行われた関西ジュニアの公演で披露。ボーカルや楽器に真摯に向き合うメンバーの熱量はファンの心を確実につかんだ。

 『イナズマロックフェス 2023』や『SUMMER SONIC 2025 OSAKA』にも出演し、バンド界隈からも注目されるきっかけとなった同曲は、今年5月にファン投票でプレイリストを決める企画でも1位に選ばれた。大倉の狙いどおり、「PRIDE」をきっかけにバンドがAぇ! groupの武器となり、ライブにおいてもバンドコーナーは核となっている。

■NHK特番で広まったバンドとしての実力

 さらに幅広い層に届く機会となったのが、今年8月15日に放送されたNHK特番『NHK夏の音楽祭 うたであえたら 2026』への出演だった。事前に曲名は告知されていなかったことから、番組に寄せられたリクエストが多かった「PRIDE」を披露することを司会の大森元貴が紹介すると、客席からは歓声が上がり、気迫のこもったパフォーマンスに好意的な反響が相次いだ。

 普段はAぇ! groupの活動を追っていない視聴者からも「Aぇ! groupってバンドもやるの?」「普通にバンドかと思った」という驚きや称賛の声が上がり、朝ドラ『風、薫る』の島田健次郎(シマケン)役で佐野を知った視聴者からは「シマケンがドラムを叩いている!」という新鮮な驚きを与えた。Aぇ! groupがバンドとしての顔を持つことが広く知れ渡った瞬間だった。

■絶好のタイミングで「PRIDE」を超える曲を

 バンド曲をシングルの表題にする時期は、デビュー当初から常に模索されていたという。レーベルの制作スタッフは「バンドはAぇ! groupの大きな武器なので、その魅力を最大に発揮できるタイミングをずっと探していました。そのタイミングが今回の5枚目シングルでした」と明かし、バンドとしてのAぇ! groupを本格的にお茶の間に届ける勝負作と意気込む。

 2026年のAぇ! groupは、濃密な音楽活動を行ってきた。2月に2ndアルバム『Runway』をリリースし、3月から7月にかけて約32万人を動員した全国8都市30公演のツアーを開催。6月にはグループ初主演映画『おそ松さん 人類クズ化計画!!!!!?』が公開され、その主題歌「でこぼこライフ」を4thシングルとしてリリースした。ここに佐野の朝ドラ出演も重なった。

 レーベルの宣伝担当は「主演映画の主題歌を担当し、佐野晶哉の朝ドラ出演、NHKの特番などで認知度がさらに上がって来たところで、満を持して感はあると思います」と語る。前段として、ジュニア時代から大切に育ててきた「PRIDE」を4人体制で再収録して初音源化し、4thシングルに収録できたことも大きいという。

 制作にあたっては、バンド曲を表題にする方針のもとでコンペを実施した。レーベルの制作スタッフは、メンバーには「PRIDE」を超える曲でなければ、という想いがあったのではないかと推し量る。ファンとともに大切に育ててきた曲があるからこそ、新曲にはそれを超える強さが求められた。まずは制作チーム全員の意見が「Emotion」で一致し、メンバーも複数の候補曲を聴いたうえで同曲を選んだという。

 「PRIDE」や「《A》BEGINNING」など、Aぇ! groupにとって重要な楽曲を手がけてきた川島亮祐(作詞)とサクマリョウ(作曲)のコンビが手がけた「Emotion」は、ボーカルを務める末澤のポテンシャルを最大限まで引き出した楽曲でもある。制作スタッフは「限界ギリギリまで攻めたキーで、多分今までなら出なかったところを出している」と、そのキーの高さを証言する。

 最高音だけであれば「PRIDE」のほうが高い。しかし、「Emotion」は終盤に凄まじいほどのハイトーンの連続となる。末澤のレコーディングは、1曲通しで歌う録り方で行われ、緩急のコントロールも求められた。末澤はレコーディングに立ち会った川島氏に「どう歌えばいいですか」と尋ねたところ、返ってきた答えは「気合です」。宣伝スタッフは、『PRIDE』のような高難易度の曲をライブで歌い続けてきた経験と自信があったからこそ挑めたのではないかと話す。

 ミュージックビデオ(MV)公開前のYouTube生配信では、佐野が末澤のボーカルに言及した。ラストの超高音パートがどうなるか楽しみにしていたといい、「想像してたかっこいいやつ以上の力強い、泣ける声で感動しました」と渾身の熱唱を称賛。「ほんま、早くライブでも披露したい」「誠也くんの声に合わせてドラム叩くのが楽しみで楽しみで」とライブへの期待も口にした。MVで佐野が満面の笑みを浮かべて演奏する姿がその言葉を証明している。

 楽器隊3人も見せ場たっぷりの華のあるソロ演奏や、迫力あるコーラスでボーカルを際立たせる。末澤はリズムの要・佐野のドラムを「かなり難易度が高い」と見どころにあげる。末澤の高音のさらに上をいく上ハモも聴きどころだ。「念願のバンド表題曲」にかけているという正門は、MVのセットや背景に合う、新しいギターを購入。速弾きだけでなく、2番のBメロ前の演奏を注目ポイントにあげる。小島は「曲自体が迫力あって今までにない。『PRIDE』とはまた違ったAぇ! groupのパワーが感じられる曲」と自信を見せた。

 9月16日に公開したMVは、とがった映像表現で知られるスパイキー・ジョンを監督に迎え、国内最大級の巨大なLEDスクリーンを背にした演奏と、100人のオーディエンスに360°囲まれたステージでの演奏で構成されている。

 制作スタッフは、顔のアップを多く撮ることよりも、メンバーの熱量と楽曲の感情を優先したと説明する。スクリーンには楽曲と連動した音の波形が映し出され、メンバーが内に秘めた激情と楽曲が放つエネルギーを視覚化した。後半ではオーディエンスとともに、ライブさながらの熱狂のステージを繰り広げる。

■名だたるロックバンドが揃う韓国フェスで巻き起こした熱狂

 「Emotion」リリースを控え、Aぇ! groupは新たな挑戦となるステージに立っていた。10月3日・4日の2日間、韓国・仁川パラダイスシティで初開催された日韓音楽フェスティバル『XMF 2026(Xnterstellar Music Festival 2026)』に出演した。Aぇ! groupにとっては初の海外公演となった。

 Aぇ! groupが出演した2日目には、ONE OK ROCK、UVERworld、DAY6ら日韓の名だたるロックバンドがラインナップ。この顔ぶれの中で、バンドとしての演奏に加え、歌って踊るステージを披露したことが唯一無二の特色となった。

 初めてAぇ! groupを見る観客に自分たちらしさをどう届けるか。メンバーは入念に話し合ってセットリストを組んだ。佐野が作詞作曲したバンド曲「Aぇ You Ready?」で口火を切り、「Break Through」「青春讃歌」でたたみかけると、デビュー曲「《A》BEGINNING」からはダンスパートに転じる。Ayumu Imazuが楽曲提供したスタイリッシュな「AKAN」、コミカルな振り付けの「でこぼこライフ」などで多彩な魅力を発揮。「脳内ラプソディー」「僕の一番弱いところ」で繊細な歌声と表現力で惹きつけると、ラストはバンド曲として人気の高い「咆哮」で締めくくった。

 2万人の観衆の反応は、予想を遥かに超える熱狂的なものだったと宣伝スタッフは振り返る。会場は後方までぎっしりと埋め尽くされ、Aぇ! groupのファンだけでなく、現地のバンドファンも「でこぼこライフ」や「咆哮」で手を掲げて盛り上がった。ツアーでの盛り上がりを経てセットリストに組み入れた「青春讃歌」ではモッシュが発生したという。SNS上でも「初めて見たけどめちゃくちゃ楽しかった」「バンドもダンスもやるあのグループ何?」と新鮮に感じたオーディエンスから驚きの声が多数上がった。

■秋から冬を彩るバリエーション豊かな楽曲群

 初の海外フェスを経て、Aぇ! groupがいよいよ5thシングル「Emotion」をリリースした。エモーショナルな表題曲のみならず、バリエーション豊かなカップリング曲も彼らの表現力とエンターテインメント性の幅広さを映し出している。

 全形態共通で収録される「この朝は」は、関西で長年愛されている朝の情報番組『おはよう朝日です』のテーマソング。槇原敬之が作詞・作曲、前山田健一(ヒャダイン)が編曲を手がけた。制作スタッフは、温かくさわやかな曲が「Emotion」と並ぶことで、シングルとしてのバランスが生まれたと話す。

 各形態には季節感を意識した楽曲がラインナップされた。初回限定盤Aの「X’mas FAM!」は、にぎやかなクリスマスソング。初回限定盤Bの「White Love Story」は、甘い冬のラブソング。初回限定盤Cには、ハロウィンを意識した「Mrs.Vampire」が収録される。同曲のダンスプラクティス動画では、末澤がパイレーツ、正門がドラキュラ、小島がジョーカー、佐野がオオカミ男に仮装し、遊び心も盛り込んだ。通常盤にはジュニア時代の曲で、歴史の詰まった「Aッ!!!!!!」が収録される。

 「この朝は」の温かさ、「X’mas FAM!」のにぎやかさ、「Mrs.Vampire」の遊び心、そして、ライブで歌い継いできた「Aッ!!!!!!」。1枚のシングルの中に凝縮された表現の幅は、バンド曲とダンスナンバーを行き来するライブのステージにも通じる。初の海外フェスでの熱狂を確かな自信に変え、これからさらに多くのオーディエンスの心を揺さぶるとともに、秋から冬に彩りをもたらしてくれそうだ。