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刑事司法の現実に絶望→テレビ局入社の“弁護士資格を持つ”記者、海外で快挙 映画『揺さぶられる正義』ドイツで受賞

 カンテレのキュメンタリー映画『揺さぶられる正義』が、ドイツ・ハンブルクで開催された「ワールドメディアフェスティバル」でドキュメンタリー人権・社会正義部門の金賞を受賞した。

【写真】“弁護士資格を持つ”関西テレビ報道記者・上田大輔氏

 同作は、ギャラクシー賞や民放連盟賞など、さまざまな賞を重ねた『検証・揺さぶられっ子症候群』シリーズ3番組にその後の取材も重ね、8年間の調査報道をまとめたもの。“弁護士資格を持つ”異色の上田大輔記者(監督)が、テレビ局に入社し、快挙を成し遂げた。

 「ワールドメディアフェスティバル」は、エンターテインメント、ドキュメンタリー、アニメ、ウェブメディア、広告等、世界の優れたコンテンツを表彰する国際的な映像コンペティション。2000年に創設され、ヨーロッパ最大級の国際映像賞の一つとして知られています。今年は34ヶ国から803作品の出品があった。

■映画『揺さぶられる正義』(Shaken Justice)
【公開日】2025年9月20日(土)
【スタッフ】
監督:上田大輔
撮影:平田周次
編集:室山健司
プロデューサー:宮田輝美
共同プロデューサー:沖貴子・田中はるみ
英語版製作:端崎優子
【製作】カンテレ
【配給】東風

関西テレビ報道記者・上田大輔は無実の人を救う弁護士を志すも、有罪率99.8%の刑事司法の現実に絶望し、企業内弁護士として関西テレビに入社。しかし、一度は背を向けた刑事司法の問題に向き合おうと記者になり、知ったのが「揺さぶられっ子症候群」。通称SBSだった。2010年代、赤ちゃんを揺さぶって虐待したと疑われ、親などが逮捕・起訴される事件が相次いだ。SBSは子ども虐待対応のための厚労省のマニュアルや診断ガイドにも掲載され、幼き命を守るという強い使命感を持って診断にあたる医師たち。その一方で、刑事弁護人と法学研究者たちによる「SBS検証プロジェクト」が立ち上がった。チームは無実を訴える被告と家族たちに寄り添い、事故や病気の可能性を徹底的に調べていく。虐待をなくす正義と冤罪をなくす正義が激しく衝突し合っていた。やがて、無罪判決が続出する前代未聞の事態が巻き起こっていく。

■上田大輔監督コメント
「揺さぶり虐待」を疑われた当事者と家族が無罪判決にたどり着くまでに、あまりに高い壁が立ちはだかることを何度も見てきました。この賞をきっかけに日本の刑事司法の問題に光が当たることを願ってやみません。