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北村匠海、子役時代に「目が死んでいる」と言われ20テイク 『しびれ』で自分の“目”を愛せるように

 俳優の北村匠海が主演する映画『しびれ』(9月25日公開)から、北村と内山拓也監督の撮影中のやり取りを捉えたメイキング動画と写真が公開された。あわせて、東京とロケ地・新潟で舞台あいさつが行われることも発表された。

【動画】北村匠海『しびれ』メイキング映像

 本作は、内山監督が自身の故郷である新潟を舞台に、居場所とアイデンティティーを探す少年の20年間を描いた自伝的作品。『佐々木、イン、マイマイン』以前から書き続けてきた、構想十余年のオリジナル脚本を映画化した。主人公・大地を北村、母・亜樹を宮沢りえが演じ、永瀬正敏も出演する。

 内山監督とは以前から交流があり、早い段階で完成前の脚本を読んでいたという北村。「その頃から『しびれ』は内山監督にとっての分岐点になると感じていて、これまでの作品に通底する言葉や傷が結晶化する予感がありました」と振り返る。

 さらに、「主人公の大地は声を失っていますが、監督の叫びが別の形で刻まれている。『佐々木、イン、マイマイン』と『若き見知らぬ者たち』、そして一つの集大成としての『しびれ』――この三作を総称して“内山拓也”と呼びたくなる感覚があります」と作品への印象を語っている。

 出演にあたり、北村が考えたのは「作品とどう向き合うか以前に、どう監督と向き合うか」だったという。その末に決めたのは、「自分からはノーを絶対に言わない」ことだった。

 北村は「監督の故郷・新潟での撮影を通して、監督が見てきた景色、監督が味わってきた空気みたいなものを信じる。そこだけをピュアにやり続けようと」と説明。一方で、「ただ一つやったことは“何を見逃さないか”ということ。カットがかかったあとの監督のかすかな機微みたいなものも、僕は見逃してはいけなかった」と明かす。

 声を発することができない大地を演じるうえで、2人が話し続けたのが「何を見るか」だった。北村は「大地の目を監督は信じるしかない」としたうえで、自身の子役時代の経験にも言及した。

 公開された写真には、内山監督をじっと見つめる北村の姿が収められている。一方、メイキング動画では、内山監督が北村に“まばたき”について演出をつける様子も確認できる。

 声を発することができない大地を演じるうえで、2人が話し続けたのが「何を見るか」だった。北村は「大地の目を監督は信じるしかない」としたうえで、自身の子役時代の経験にも言及した。

 「僕は子役の時、『目が死んでいる』と言われて20テイクほど撮り直したことがあります。あの頃の僕に『大丈夫だよ』と言ってあげたい。『しびれ』は自分の目を愛するきっかけの一本にもなりました」

 内山監督も北村の目について、「僕が想像するに、幼い頃から俳優やアーティストとして、さまざまな角度から物事を見てきた稀有な人だからこそ、生も死も感じるような、引き込まれるような目をする」と指摘。「形容しがたいのですが、その目の先に想像もしていない部分がある感じがして、とにかく彼の目を大事に撮りたいと思っていました」と振り返った。

 今年、デビュー20周年を迎えた北村は、「死生観や愛情にまつわる自分の思いが全部ここに詰まっていたし、脚本を読むだけで監督と共鳴し合えた」とコメント。「これまでの20年間があったからこそ、この作品に出会えた。『しびれ』は自分にとってものすごく大きな存在です」と位置づけている。

 公開初日の9月25日には、北村と内山監督が東京・TOHOシネマズ シャンテとユナイテッド・シネマお台場で舞台あいさつに登壇。TOHOシネマズ シャンテには、幼少期から少年期の大地を演じた穐本陽月、加藤庵次、榎本司も参加し、“4人の大地”が顔をそろえる。

 翌26日には内山監督が都内の劇場を回り、27日にはロケ地の新潟で舞台あいさつを行う。来場者特典として、イラストレーター・坂内拓が描き下ろしたポストカードの配布も決定。第1弾は10月1日まで、第2弾は10月2日から配布予定。いずれも予定枚数に達し次第、終了となる。

 劇場では、監督や主要キャストのインタビュー、設定資料、海外映画祭渡航記、未公開写真などを収録した全62ページのパンフレットを販売。東京の映画専門アパレル・古着店「TRAVIS」、新潟の「ONE DAY STORE」と制作したコラボレーション商品も展開される。