防災備蓄品が地域支援の架け橋に ファミリーマートと青山商事、「ファミマフードドライブ」連携を関東5県へ拡大

 ファミリーマートと青山商事は2日、都内で「ファミマフードドライブ」への防災用備蓄食品の寄贈式を開催した。この取り組みは、青山商事が店舗で備蓄している非常用食品の入れ替えに伴い、不要となった食品をファミマフードドライブ実施店舗を通じて地域のNPO団体や社会福祉協議会へ届けるもの。2025年に中国・四国地方で始まった連携を、今年は関東5県へ拡大する。

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■中国・四国から関東へ拡大 寄贈数は3,654点から5,418点に

 今年で5周年を迎えたファミリーマートの「ファミマフードドライブ」は、2020年にスタートした食品ロス削減と食支援を目的とした取り組み。家庭で食べきれない食品を店舗で預かり、地域の子ども食堂やフードパントリーなどを通じて、食支援を必要とする人へ届ける。誰もが気軽に社会貢献活動へ参加できる仕組みとして広がり、現在は全国5000店舗超で展開している。

 両社の連携は今回で2回目。初回となった2025年は、中国・四国地方を中心とした42拠点(福山本社含む)から計3,654点を寄贈した。今年は対象を千葉、埼玉、群馬、栃木、茨城の関東5県にある「洋服の青山」85店舗へ拡大し、寄贈数も計5,418点へと大幅に増加した。

 ファミリーマート執行役員地域代表(首都圏)の草間浩昭氏は、「全国で展開している両社だからこその強みを生かした取り組み」と意義を説明。「昨年も支援団体から『物価高の中で貴重な食品をいただけて、非常にありがたい』という感謝の声をいただきました。今年も事前案内の段階から『ぜひ活用したい』という大変うれしい反響が届いています」と取り組みへの反響を明かした。

 続けて、「企業同士の連携を深めることは、単なる『食品の寄付』という枠を超え、地域社会全体で支援の輪を広げることにつながります。今後もさまざまなパートナーと連携し、地域に根差した食支援と食品ロス削減に貢献していきます」と語った。

■「ただ寄贈するだけではない」 全国展開へ見据える課題も

 青山商事執行役員ESG推進・コーポレート本部長の長谷部道丈氏は、これまで日本赤十字社やフードバンクを通じて備蓄食品を寄贈してきた経緯を紹介。「配送コストやCO2排出量を考えると、本末転倒になってしまうという視点も持っていました」と説明した。

 その上で、「ファミリーマートさんは弊社店舗の近くにあるケースが多く、地域インフラを活用できる点に魅力を感じています」と、今回の連携につながった背景を語った。

 また、将来的な全国展開にも言及。「ゆくゆくは全国で展開していきたい」と意欲を示す一方、「離島や遠隔地では店舗やNPO団体とのマッチングが課題になる」と説明した。

 自身が何度も訪れているという奄美大島を例に挙げ、「奄美大島にも弊社の店舗があり、ファミリーマートも数店舗あります。そうした地域では親和性が高く、今後拡大できる余地は十分にあると考えています」と話した。

 さらに、「ただ寄贈するだけではなく、お世話になっている地域へ恩返しをするという視点が一番大切。本当に必要としている団体へ届けることで、地域とのつながりやストーリーが生まれるのではないか」と思いを語った。

 これに対し草間氏も、フードドライブの拡大には受け皿となるNPO団体や自治体との連携が欠かせないとし、「実施したいという店舗は増えておりますが、一番難しいのは食品を届ける先。サステナビリティ推進室のメンバーが全国を回り、受け皿を探している状況です」と現状を説明。「この取り組みが広く知られることで、協力いただける団体もさらに増えてほしい」と期待を寄せた。