“北欧の至宝”ことマッツ・ミケルセンが5日、東京・新宿ピカデリーで行われた主演映画『さよなら、僕の英雄』(19日公開)の舞台あいさつ付き特別先行上映会に登壇した。
【写真】スマートなスーツ姿でハートポーズをするマッツ・ミケルセン
マッツが日本で主演映画の舞台あいさつを行うのは、2019年公開の『残された者-北の極地-』以来、約6年ぶり。会場には多くのファンが駆けつけ、マッツの登場とともに大きな拍手が沸き起こった。
本作は、『愛を耕すひと』(23年)などで知られるアナス・トマス・イェンセン監督の最新作。マッツは「監督にとって6本目の長編映画で、ニコライ・リー・コスと私はその全作品に出演しています。長年一緒に仕事を続けられることを誇りに思っています」と、あいさつした。
本作では、強盗事件での服役を終えたアンカー(ニコライ)は、逮捕前に大金を預けた兄マンフレル(マッツ)と15年ぶりに再会。しかしマンフレルは隠し場所を忘れてしまっただけでなく、自分をジョン・レノンだと思い込んでいた。兄の記憶を取り戻すため、アンカーは“ビートルズ再結成計画”を始動。奇想天外なスリルとユーモアあふれる物語が展開していく。
この日のステージには、劇中でのさえない風貌のマンフレルのスタンディパネルも登場。スマートなスーツ姿の“イケおじ”マッツと、“ダサおじ”マンフレルが並ぶという貴重な光景に、会場からは笑いと歓声が上がった。
配役については「実は最初、アナス監督は私とニコライの役を入れ替えることも考えていました」と告白。「最終的に今の配役になりましたが、逆でも成立していたと思います。映画を見る際はそのことを少し意識してみるとおもしろいかもしれません」と語った。
また、劇中で披露したスタントについては「30年前の方が楽でした」と笑いを誘った。さらに、「スタントはキャラクターと密接につながっています。転び方一つにも役柄が表れるんです」と持論を展開。「若い頃のヒーローはブルース・リーとバスター・キートンでした。本作のスタントはかなりバスター・キートンから影響を受けています」と明かしつつ、「ただ、顔から地面に突っ込むシーンはスタントマンに任せました。もし顔を壊したら映画が途中で終わってしまいますからね」と会場を沸かせた。
デンマークでも長年愛されているスウェーデンの伝説的ポップグループ・ABBAと、ビートルズのどちらが好きかという質問には、「両方好きです。人生にはビートルズが必要な時もあるし、ABBAを聴きたくなる時もあります」と回答。舞台に用意された劇中で使用したものと同じギターを手に取り、エアギターを披露する場面もあった。
東京コミコンなどでたびたび来日しているマッツは、日本について「文化も歴史も魅力的ですし、人々も食べ物も素晴らしい。自分たちの文化に誇りを持っているところを尊敬しています」とコメント。
最後に「この映画は人間ドラマを土台にしたダークコメディです。皆さんがユーモアやドラマを感じ取ってくれたらうれしい」と呼びかけ、「デンマーク映画を受け入れてくださる日本の皆さんに感謝しています」とメッセージ。最後は日本語で「ありがとうございました」と笑顔を見せ、大きな拍手に包まれながら会場を後にした。