12月31日開催の『Yogibo presents RIZIN師走の超強者祭り』(さいたまスーパーアリーナ)で、篠塚辰樹との対戦が決定した冨澤大智。キックルールで惨敗した大みそかから2年、今回はMMAルールでの対戦となる。
【インタビュー動画】冨澤大智「2年後にやり返すと決めていた 」篠塚辰樹に雪辱を果たし上位戦線へ【インタビュー】
対戦決定会見でも激しく舌戦を繰り広げ、一触即発の緊張感のなか「ようやく2年前の落とし前をつける時が来た。今回ちゃんとけじめつけて篠塚を終わらせようと思っています」とリベンジを宣言した冨澤。会見後のオリコンニュースの単独インタビューで、その強い決意を改めて語ってくれた。
■「篠塚みたいに相手を選んで試合をしてないんで、圧倒的な成長速度の差がある」
――会見で篠塚選手と激しいトラッシュトークがありました。
【冨澤】アイツがちゃんとしてれば、別にそんなに言わないですよ。でも、わかってないじゃないですか、MMAの1戦目でヒロヤにボコボコにされて、お前は俺以外に誰とやれるの?俺は他の選手ともやっていきたいけど、2年前に負けたからお前を次の対戦相手にわざわざ指名してやったんだから。まずは「ありがとうございます」だろ。そういう話をしただけですよ。
――篠塚選手の出番を作ってあげた、と。
【冨澤】だって、アイツは俺以外と試合できないでしょ。MMA初戦で負けて、相手を選んでばっかりのヤツが誰と試合できるんだよ。お前の顔を立ててやってるんだから感謝しろよって言っただけで、アイツはそれがわかってないんですよ。
――冨澤選手としては、出番を作ってあげてでも篠塚選手と試合をしたかったわけですね。
【冨澤】そうですね。2年前にやられたんで、やり返してケジメをつけたかったけど、アイツは絶対に逃げるんだろうと思ってたんですよ。自分と平本丈くんの試合を見たら、受けないだろうと。そしたら試合を受けたので「ちゃんとできんじゃん」って感じです。自分は2年前に負けたときから「2年後の大みそかにやり返す」って決めてたので、努力してたら人生は思い通りになるんだなと。
――冨澤選手は2年前に篠塚選手に負けた後くらいから、MMAに転向されたのでしょうか?
【冨澤】ちょくちょく練習はしていたけど、正式に転向したのはファイターズフローに入った去年の9月くらいです。キャリアは1年くらいだけど、アイツのほうがMMAの練習は全然やってるんじゃないですか。だから余計に楽しみですよ、俺よりやってるのに負けたらヤバいよって。
――冨澤選手のMMAデビューは去年の大みそかの三浦孝太戦でした。そこから今年5月に山本アーセン戦、9月に平本丈戦、そして大みそかに篠塚戦とハイペースに試合を重ねています。
【冨澤】アイツみたいに相手を選んで試合をしてないんで、来たオファーを受けてるだけなんですけど、やっぱり成長させてもらっている実感はありますよ。逃げないで、ちゃんと試合をしているんで。そこが圧倒的な成長速度の差じゃないですか。
■知名度アップも「全然まだまだですね。もう街を歩けないくらいの本当のスターになりたい」
――MMAの練習はやることも多いですが、1年間やってきた手応えは?
【冨澤】楽しいですよ。ファイターズフローは良いジムなので、大変ですけどすごく練習をさせてもらっています。
――篠塚選手は、冨澤選手が9月に対戦した平本丈選手と同じジムなので、“冨澤対策”はジム内で共有されているはずです。
【冨澤】全然気にしないです、大丈夫です。成長速度が違うし、本当に俺のほうが100%練習してるんで。
――今回で3年連続の大みそか大会への出場となります。初めてRIZIN参戦が発表された2年前の渋谷の会見のことは覚えていますか?
【冨澤】はい、人がすごかったですし、大みそかの舞台は格闘家なら誰しもが憧れる舞台なので、ようやくそこに立ててここから本当にスタートしていくんだなって、身が引き締まりました。ありがたいことに3年連続で大みそかに出場させていただいて、強くならないといけないと思っています。
――大みそかは勝ちも負けも経験していますが、結果によって新年の迎え方も変わってきますよね。
【冨澤】全然違いますね。去年は勝てたのですごくいい気持ちだったので、今年も味わいたいです。
――2年前の篠塚選手との試合の頃と比べて、ファンやSNSのフォロワーもかなり増えたのでは?
【冨澤】そうですね、フォロワーも増えて街で声をかけられることもありますけど、全然まだまだですね。もう街を歩けないくらいの本当のスターになりたいです。
――今年は東京ドームの『男祭り』、名古屋の新しいIGアリーナの『RIZIN.51』、そして大みそかの『師走の超強者祭り』と大きな大会に参戦してきたので、自分がRIZINファイターという自覚も芽生えてきた?
【冨澤】そういうのは別にないですけど、本当のRIZINファイターとして認めてもらえるような試合をしていくことが、僕がやらなきゃいけないことなので。この大みそかの篠塚戦は自分の中のターニングポイントだと思っていて、2年前にやられた選手に2年後にしっかりやり返す、それが自分がRIZINファイターと証明するキッカケになる。そういう意味でもすごく気合いが入っています。
――篠塚選手へのリベンジに成功したら、来年はフライ級の上位戦線ファイターやグランプリ出場選手との試合も見えてくると思います。それを考えるとワクワクする?
【冨澤】ずっとそういうことを考えて練習しています。この人たちに勝つにはどうしたらいいのか、この選手と対戦したらどう戦えばいいんだろうとか。そういう試合を自分はやりたいんですけど、今回はケジメをつけたいだけなんで。国内で最高のファイターがそろっているRIZINで、2年前にやられた選手にちゃんと勝って、格闘家として生きていきたいんです。
――RIZINのフライ級には、UFCにも劣らないレベルのファイターがそろっていますよね。
【冨澤】本当にすごく強い選手が集まっていると思います。でも、篠塚はそういう選手たちと試合をやれないじゃないですか。アイツがそんな気持ちでMMAをやってると思ってないんで。俺はそういう選手たちとやっていきたいし、勝って「見たか、俺は強いんだぞ」って言いたいんですよ。RIZINという最高峰の舞台で強い選手と戦う世界線にワクワクしながら練習しています。篠塚に勝っても別に「冨澤は強い」とならないけど、この試合はただの落とし前なんで。
■花道を歩く時に思い出す言葉は「今日は死ぬにはいい日だ」
――10月に28歳になられましたが、9月の名古屋大会の試合後インタビューでは「30歳までにタイトルマッチに絡みたい」と発言されていました。
【冨澤】しっかりとした目標があるので、そこにつながるような相手とやっていきたいです。厳しい戦いになると思いますけど、それがRIZINだし格闘技だから。それに向けて頑張るだけです。
――冨澤選手が目指すフライ級王者が決定するグランプリ決勝戦も大みそかに行われます。扇久保博正選手vs.元谷友貴選手はどんな試合になると思いますか?
【冨澤】難しいですよね、どうなるんだろう。寝技の攻防力が物を言うのかなと思うんですけど、扇久保さんは何でもできるし、元谷さんはバックに入った動きとか寝技の卓越した技術がすごい。僕の実力ではどうなるかわからないのですが、どんな技術の応酬があるのか、すごいテクニックが見られそうなので個人的にすごく楽しみだし吸収したいです。学んで練習して、自分も使えるようになるのがすごく楽しいんですよ。
――大みそかではラジャブアリ・シェイドゥラエフ選手vs.朝倉未来選手のフェザー級タイトルマッチも行われます。
【冨澤】僕は未来さんが勝ってくれると信じています。僕がそんなことを言えるレベルじゃないですけど、未来さんはシェイドゥラエフに勝てる要素を持っている選手だと思っているので、すごく未来さんに期待しています。同じ大会に出られるのもうれしいですね。東京ドームの『男祭り』は自分が負けてしまったので、しっかり勝って未来さんにつないで、大会後に一緒にお酒でも飲みたいです(笑)。
――大みそかまでの1ヶ月半、どんな練習をしていく予定でしょうか?
【冨澤】これまでやってきたこととあまり変えないです。ファイターズフローのカリキュラムはすごくしっかりしていて、通常のスケジュールにプラスして対策メニューが入ってくるので、それをやっていれば勝てると思っています。篠塚は打撃が強いからって特別な対策をするのではなく、MMAにはMMAの勝ち方があるし、メニューを考えるのはコーチの上田貴央さんの仕事なので(笑)。俺はもう上田さんを信頼して全部を任せていて、俺は上田さんの言うことをしっかり聞くので勝たせてください、とお願いしています。
――大みそか大会の中でも特にヒリヒリする試合ですが、試合順の希望はありますか?
【冨澤】第1試合がいいですね。オープニングで盛り上げたいじゃないですか。会場を爆発させて、あとの試合は家で家族とお餅を食べながら見たいので(笑)。
――会場はスタジアムバージョンなので花道も長いですが、何か入場のプランは考えていますか?
【冨澤】まだ考えていないです。花道を歩く時はキックボクシングを始めたときの会長に言われた「今日は死ぬにはいい日だ」って言葉を思い出して、自分の中に落とし込んでいます。勝ち負けは考えなくていい、呼吸が止まるまで動き続けよう、もし生きてリングを降りることができたらラッキーなんだと。その言葉を今でもずっと大切にしています。格闘家として、リングで死ねたら本望ですから。