ブラッド・ピット主演のF1レース映画『F1/エフワン』が、27日より日米同時公開された。日本では全国357館、882スクリーンで上映され、27日〜29日の3日間で動員24万3148人、興行収入4億2186万7420円を記録。洋画部門では動員・興収ともに1位、全体では2位の好スタートとなった(※興行通信社調べ)。
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北米ではオープニング興収5560万ドル(約80億円)、全世界では1億4400万ドル(約207億円)を記録し、ランキングのトップに立った(※Box Office Mojo調べ)。ピットにとっては『ワールド・ウォーZ』(2013年)の1億1200万ドルを超え、自身のキャリア史上最高のオープニング成績となった。
『トップガン マーヴェリック』のジョセフ・コシンスキー監督とブラッド・ピットがタッグを組んだ本作は、F1の全面協力を得て制作。プロデューサー陣には現役F1世界チャンピオンのルイス・ハミルトンも名を連ね、世界各国の実際のサーキットコースを使って、映画史上類を見ないスケールで撮影が行われた(日本の鈴鹿もわずかながら登場する)。出演者本人が数ヶ月にわたる厳しいトレーニングを積み、F1マシンを実際に操縦するなど、限界までリアルを追求。音楽はハンス・ジマーが担当した。
公開を目前に控えた25日には、主演のブラッド・ピットが急きょ来日。2022年『ブレット・トレイン』のプロモーション以来、約3年ぶりの来日となった。発表から約24時間後には日本に到着するという、彼史上最速とも言えるスピード来日を果たし、日本中のファンから熱烈な歓迎を受けた。
急きょ来日が発表されたにもかかわらず、25日、26日に都内の劇場で行われた計3回の舞台あいさつ付き上映回は、チケットがわずか1分で完売。日本での人気の健在ぶりを証明した。
そんなブラッド・ピットが本作で演じたのは、かつて“天才”と呼ばれた伝説のF1ドライバー。引退から復帰し、若手ドライバー(ダムソン・イドリス)やバラバラになった最弱チームを導いていく役どころだ。
何歳になっても夢を追い求め、自由で、いざという時には他を圧倒する実力を見せつける。その姿は若い世代から自然と慕われ、女性にもモテて――まさに“男のロマン”を体現したキャラクターに仕上がっている。
F1サーキットを疾走するような臨場感は言わずもがな。通常上映に加え、4D、Dolby Cinema、ScreenX、IMAXでも楽しめる本作は、ラージフォーマットの興行シェアが37.8%を記録。「まさに"観る"映画ではなく、"体感"する映画。絶対に映画館で、なおかつIMAXで観るべきです!!」「4DX版鑑賞。本当にF1カーに乗ってるような感覚」「ScreenXはこの映画の為に有ると言っても過言では無いほどの映像体験でした!」「Dolbyで体感するエンジン音と音楽が最高!自分がF1に乗ってるような臨場感!」といったSNSでの鑑賞報告や推奨コメントも相次いでいる。
そんな『F1/エフワン』の前に立ちはだかったのが、公開4週目を迎えた『国宝』だ。6月27日〜29日の3日間で動員41万2339人(前週比118.5%)、興行収入6億1014万3100円(前週比118.4%)を記録し、動員・興収ともに右肩上がりの1位を獲得。公開3週目(6月20日〜22日)に続き“V2”を達成した(※興行通信社調べ)。
さらに、6月29日までの公開24日間累計では観客動員数231万8016人、興行収入32億6795万7800円を突破。今年公開された邦画実写作品の中で興行収入No.1となった。現時点で、フランス、スイス、オランダ、韓国、香港、台湾など、9つの国と地域での公開が決定している。
原作は吉田修一による同名小説。李相日監督が映画化し、吉沢亮が主演、横浜流星が共演。歌舞伎役者の家に引き取られ、芸の道に人生を捧げた主人公・喜久雄(吉沢)の50年を描く壮大な一代記だ。
こちらも吉沢や横浜らがまっすぐ歩くことから始め、すり足で歩く、正座の仕方、扇子の持ち方、取り方など、歌舞伎の基本動作から稽古を積み重ね、吹替なしで演じている。歌舞伎の舞台を見ているような臨場感、没入感が魅力となっている。
『F1/エフワン』と『国宝』の熱い興行レースで、映画館がさらに盛り上がることを期待したい。