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西島秀俊主演、日・台・米合作映画『ディア・ストレンジャー』緊張と違和感に満ちた特報映像

 俳優の西島秀俊が主演する日・台・米合作映画『Dear Stranger/ディア・ストレンジャー』(日本公開は9月)の特報映像が公開された。

【動画】ティザービジュアルの謎の人形も登場する特報映像

 日本の映画界で独自の存在感を放ち続ける映画作家・真利子哲也が監督を務める本作は、誘拐事件を発端に破綻していく家族を通して、現代アメリカ社会における目に見えない“人種の壁”、都市生活者が抱える孤独、人と人との理解の難しさなど、グローバルに響くテーマを鋭く掘り下げていくヒューマンサスペンス。

 ニューヨークで暮らすとあるアジア人夫婦。ある日、息子の誘拐事件をきっかけに、彼らが長年抱えてきた“ある秘密”が浮かび上がり、やがて家族は静かに、確実に崩壊していく――。

 アカデミー賞国際長編映画賞に輝いた『ドライブ・マイ・カー』や、A24製作のシリーズ『Sunny』などで国際的に活躍の場を広げている西島が、今作ではせりふの約9割が英語という新境地に挑んだ。このたび解禁された60秒の特報映像も、“日本語字幕入り”だ。

 台湾系アメリカ人の妻ジェーンを演じるのは、ベルリン国際映画祭で最優秀作品賞に輝いた『薄氷の殺人』や『鵞鳥湖の夜』などに出演し、台湾を代表する国民的女優として人気と実力を誇るグイ・ルンメイ。

 舞台はトランプ再選後のアメリカ・ニューヨーク。アジア人夫婦に突如として降りかかる息子の誘拐事件。その混乱の中、夫婦が互いに抱えていた秘密があらわになり、徐々にすれ違い、壊れていく過程が描かれる。

 特報映像では、息子を探し続けながらも次第に心が乖離(かいり)していく夫・賢治と妻・ジェーンの姿に、不穏な“ノイズ”が次々と押し寄せる。強盗の襲撃、暗闇で銃を構える賢治、“BLANK”と落書きされた車、不穏な音楽、耳障りな車のノイズ――映像を構成する要素のすべてが違和感に満ち、事実が事実であるかさえも疑わしくなるような、極限の緊張が観る者を包み込む。

 ラストには、ティザービジュアルで話題となった謎の人形も登場。「Who is it?」(誰だ?)という賢治の問いかけが、不気味に余韻を残す。不安・違和感・恐怖といった“情緒の不協和音”で全神経をかき乱す、緊張感あふれる仕上がりとなっている。