俳優の福田悠太(ふぉ~ゆ~)が29日、東京・銀座 博品館劇場で行われた舞台『午前0時のラジオ局 ―満月のSAGA―』のゲネプロ&取材会に参加した。
【写真】しゃがみ込む福田悠太を眺めていた高田翔ら出演者たち
主演する福田はゲネプロを振り返ると「ゲネプロをやって、予想以上に自分が緊張しておりまして。緊張して疲労感と共に初日を迎えるのは、意外とちょうどいいなと思います」とにっこり。「リラックスして本番を迎えられるのでは」と言おうとしたが、かみかみになり、会場には笑いが広がっていた。
2023年の前作に続き、蓮池陽一役となる福田は「蓮池陽一役で1番苦労したのは役作り。役者で役をいただいた時に、職業の体験をしたりするんです。いかんせん幽霊役で死ぬことができない。そういう点では苦労しました」と語る。「幽霊は浮いているのか、透けているのか…。けいこ場で3ミリ浮いてみようと努力したんですけど、なかなかうまくいかなかった」と悔しがる。「千秋楽までに数ミリ浮いている可能性はゼロではない。何が起きるのか分からないのが演劇なので」と真剣に語ると、関係者から2023年も同じことを言っていたと告げられ「ちなみに前回の公演では浮くことができず。リベンジ戦です」と高らかに宣言していた。
そのほか、高田翔、高柳明音、宮崎香蓮(※崎=たつざき)も参加した。
『午前0時のラジオ局』は、ラジオ局で働く人々の奮闘を長崎放送の現役アナウンサー村山仁志が描いた、少し不思議で心温まる物語。この小説をニッポン放送パーソナリティ上柳昌彦が、自身の番組『上柳昌彦 あさぼらけ』で、紹介したことが、舞台化のきっかけとなり、2023年に東京、大阪、長崎にて上演された。幕が明ける前から舞台化が話題となり、原作本も増刷が決定。2023年公演は、長崎放送開局70周年記念公演でもあり、作品の舞台である長崎が千秋楽の地となった。公演終了後の2024年、原作者・村山仁志の新作『午前0時のラジオSAGA』 の連載が佐賀新聞創刊140周年記念作品として半年間毎日連載された。原作者の村山仁志、佐賀新聞社、そして、山口祥義佐賀県知事からも「次はぜひ佐賀の小説で舞台化の実現を」という声かけがあり、舞台の第2弾として、舞台『午前0時のラジオ局 ―満月のSAGA―』上演する。
舞台『午前0時のラジオ局 ―満月のSAGA―』の東京公演は銀座 博品館劇場できょう29日から6月10日まで、佐賀公演が佐賀市文化会館 中ホールで6月13日から15日まで上演される。
■『午前0時のラジオ局 ―満月のSAGA―』あらすじ
佐賀駅前の小さなラジオ局で、夜22時には無音になるが、深夜0時にだけ放送される謎の番組『ミッドナイト☆レディオステーション』。幽霊でありながらラジオ番組を作り続けていたディレクター・蓮池陽一(福田悠太)とDJ志望の清水アンジェリカ(高柳明音)が届けるその放送は、過去と現在、夢と現実をつなぐ奇跡のラジオだった。
恋人の花音(宮崎香蓮)を亡くした大学生・酒谷昇太(高田翔)は、ある夜この番組と出会い、不思議な現象に巻き込まれていく。
忘れられた声、届かなかった思い――。満月の下、ラジオの電波に乗せて、時を超えたメッセージが紡がれる。