NHK大阪放送局は29日、大阪市内の同局で会見を開き、来秋放送開始の2026年度後期(大阪制作)連続テレビ小説が『ブラッサム』になると発表、ヒロインは石橋静河(30)が務めると明らかにした。石橋、脚本・櫻井剛氏、制作統括・村山峻平氏が登壇した。
【全身ショット】オールブラック!シックなコーデで登場した石橋静河
同作は、明治・大正・昭和を駆け抜けた作家・宇野千代さん(1897~1996年)をモデルとする。ドラマでは大胆に再構成を加え、人物や団体名などは一部改称してフィクションとして描かれる。脚本は櫻井剛氏。
オーディションではなくオファーで石橋が選ばれ、ヒロイン・葉野珠(はの・たま)を演じることになった。撮影は来年春先からのスタートを予定し、放送開始まで約1年半。制作統括の村山氏によると、“チェリー・ブラッサム”桜のロケなどを加味し、早めの発表になったという。
石橋は、役名・葉野珠にちなみ“たまちゃん”と報道陣から呼ばれ、「たまちゃんか…猫みたいでかわいいですね。うれしいです」と実感を深めた様子。また、満開の桜のビジュアルをバックに、手を大きく広げる“ブラッサム”ポーズを即興で披露し、無数のフラッシュを浴びた。
過去の大阪制作のヒロインは、『ばけばけ』(25年度後期)高石あかり(※高=はしごだか)が24年10月、『おむすび』(24年度後期)橋本環奈が23年8月、『ブギウギ』(23年度後期)趣里が22年10月、『舞いあがれ!』(22年度後期)福原遥が21年11月に発表。コロナ禍だった『カムカムエヴリバディ』(21年度後期)上白石萌音・深津絵里・川栄李奈の発表は20年12月だった。
■物語
明治三十年(1897年)、主人公・葉野珠(はの・たま)は山口県の岩国に生まれた。実母は珠が2歳の時に亡くなり、父と後妻である継母によって育てられた。女学校を卒業後、代用教員として働き始めるが解雇され、故郷の岩国を追われることになる。親戚を頼って上京したことで、珠は幼き日の夢を強く意識し、小説の懸賞応募から、作家の道を切り開く。
しかし、世の中は価値観が大きく揺れ動く時代。
大正から昭和にかけて、関東大震災と戦争、結婚と離婚、倒産そして借金…と、珠は、さまざまな困難にのみ込まれながらも、作家として生きることに向き合う。そうした中で、小説家として花を咲かせる。
時には敵を作り誤解され、傷つけ傷つきながらも、自由を求めて生きることに正直であり続けた珠は、小説に思いを忍ばせることで、読む人に「幸せ」を運んでいく。