0歳弟を抱っこしてあやし、笑顔をみせる10歳差と7歳差の姉たち。ほっこりとする過去の映像から4年後…仲良し姉弟の現在が映るかと思いきや、そこに写っていたのは想定外の弟くんの姿で!? そんなユニークな“年の差きょうだいのリアル”をまとめた動画に反響があった。投稿者のママに “年の差きょうだい”“年の差育児”について話を聞いた。
【画像】0歳弟を溺愛する姉たち→4年後は?
■姉2人に溺愛され育った末っ子長男 「可愛がってもらうのは長女、一緒に悪いことをするのは次女です」
――年の差きょうだいの昔と今の様子を捉えた動画「年の差姉弟のあの時~今」。姉に溺愛され続ける弟が見られるのか…! と思っていたら、まさかの結末で衝撃を受けました(笑)。改めて、次女さんのスマホにあったというラストの動画についてうかがえますか。
「次女のクロミ(仮名)に聞いたところ、彼女が『じゃがりこ』を食べていた時に、末っ子長男のケロ(仮名)が欲しいと言ってきたので、『土下座してお願いしたらいいよ!』と言ったそうなんです。動画はその時の様子を撮影したものなんだとか。しかも、あれだけお願いしているのに、3本しか『じゃがりこ』をあげなかったというので、可哀想すぎますよね…(苦笑)」
――4歳弟くんの必死の土下座はお菓子を食べたかったからなんですね(笑)。
「誤解されないようにお伝えしておくと、姉2人は今でも弟のことを溺愛しています! 中3・長女のサム(仮名)は、自分が暇な時だけですが、よく面倒をみてくれるし、小6・クロミは『ケロむかつく!』と言いつつも、いつも遊んでくれているんです」
――年の差3きょうだいは、それぞれどのようなお子さんだと思いますか? ママからみた印象を教えてください。
「長女・サムはソフトテニス一筋で、年じゅう日に焼けている子。繊細ですが正義感が強く、リーダー気質なところもあり、今もテニス部の部長を務めています。絶賛、思春期中のため「スマホ触りすぎ!」と怒ったりすると『うるさい!』と言って部屋に行ってしまうのですが、暫くすると私の機嫌をとりに戻ってくるので憎めません(笑)。うちでは『反抗しきれてない期』と呼んでいます」
――次女さんはいかがですか?
「クロミは変わり者で、いつも変顔の研究や変な遊びの開発に勤しんでいる子。私は1日に3〜4回、ため息をつきながら『あんた何しよーと!?』や『アホやね〜』と言っているような気がします。しかも凝り性で、2年くらいスライム作りとサンリオのクロミちゃんグッズ集めにハマっており、家にあるクロミちゃんグッズを数えたら100個以上ありました。とにかく変ですが、おもしろい子です」
――最後に、そんな姉2人に囲まれて育っている末っ子長男くんです。
「末っ子長男・ケロは絵を描くことや工作、ブロックなどが大好きで、最近は姉たちの影響でゲームやYouTubeにもハマっています。姉の友人たちにもたくさん遊んでもらっているからか、小さな頃から人見知りもせず、誰にでもニコニコして『遊んで〜』と行っちゃう子。今では『こういう時に、こういうことをしたら、お姉ちゃんたちに気に入られる』というのが分かっている、“あざと系男子”に育ってしまいました…」
――まさに“末っ子”といった感じで(笑)。
「サムのテニスの試合に連れて行くと、ケロはいつの間にかサムの友だちのおひざにちょこんと座り、ゼリーやお菓子もらっていたりします。本人は可愛い、可愛いと言われてご満悦。そしてクロミとは、一緒にピカチュウになったり、ティッシュで水パックをしてみたりと、いつもコソコソと2人で変なことを企てています。可愛がってもらうのはサム、一緒に悪いことをするのはクロミ、と本能的に分かっているようです(笑)」
■弟がベビーの頃は、抱っこもミルクも姉妹で取り合いしていたものの…
――今ではすっかり、お姉ちゃんたちの“下僕”となってしまったご様子の末っ子長男くんですが、年の離れた弟が生まれた当初の、お姉ちゃんたちの反応を教えてください。
「ものすごく喜んでいました! コロナ禍での出産だったので、生まれてからも病院に会いにくることは叶わず、初対面できたのは生まれてから5日後のこと。それからは、抱っこするのも、ミルクをあげるのも取り合いでした。このまま家族全員から溺愛されて、わがままし放題にならないようにしないとな…と思いつつ、弟を可愛がるお姉ちゃん2人の姿に、私も主人もメロメロでしたね」
――ママは「年の差きょうだい」はどんな関係で育つと想像されていましたか?
「少し大きくなったら可愛らしいペットのように、お姉ちゃんたちの後をちょろちょろついていくような関係性になるのかも、と思っていました」
――弟くんを溺愛していたお姉ちゃんたち。弟くんへの接し方に変化が訪れたのは、いつ頃のことだったのでしょうか。
「最初の変化はケロが2歳前後になったころ。自我が出てきて、お姉ちゃんたちの思い通りにならなくなってきたからか『前のケロの方が可愛かった!』と言って、昔の写真や動画をよく見返していたのを覚えています」
――その頃は、“魔の2歳児”と呼ばれる“イヤイヤ期”でもありますよね。
「次の変化はケロが3〜4歳、仕事を任せられたら嬉しくなるお年頃のころでしょうか。『ケロ、〇〇持ってこれる? できんよね。バブちゃんやもんね〜』なーんて言われると、ケロもムキになって持ってきてくれますから。お姉ちゃんたちは弟の扱いが上手です(笑)」
■「弟の面倒をみるのは“当たり前”じゃない」年の差育児をしていて母が心がけていること
――「年の差育児」をする上で心がけていることを、お聞かせください。
「ちょっと真面目にお答えすると『末っ子だけを可愛がらないこと』、『お姉ちゃんたちが弟の面倒を見てくれることを“当たり前”と思わないこと』です。ケロはまだ4歳なので、どうしても手が掛かってしまうけれど、必ず子どもたちそれぞれとの時間を取るようにしています。ケロが寝た後はサムやクロミと部活や友だちのことを話しますし、学校が代休でお休みになったときなど、上の子たちとよくデートをしていますよ」
――母娘でのデート、とても素敵です!
「それと、お姉ちゃんたちが弟と遊んでくれたり、お世話してくれたりした時は、必ず『ありがとう』や『助かったよ』と言うようにしていますね。また、これは『年の差』とは関係ありませんが、私はこれまで“母ちゃんが笑っときゃ、子どもは勝手に育つ”と思って子育てをしてきました。子どもが話してくれた内容がつまらなくても大げさに笑い、あいづちを欠かさないようにすること。わりと大切なことではないかと思っています」
――ママが実感している、年の差きょうだいの魅力はなんでしょうか?
「年の差きょうだいの1番の魅力は、何といっても母親が体力的に楽になることですね(笑)。追いかけっこの相手はお姉ちゃんたちがしてくれるし、開けられないお菓子の袋もサッと開けてくれるし、私が生理の時はお風呂にも入れてくれます。平日は、ほぼワンオペで育児をしてきたので、ケロが赤ちゃんの時も助かりました。特に10歳上のサムは大人同様に動いてくれて、本当にありがたかったです」
――頼りになるお姉ちゃんたちですね。
「そして、もちろん個人差があるかもしれませんが、両親、姉2人からのたくさんの愛情を受けた末っ子は、とても優しく育ちます。年の差きょうだい、とってもおすすめですよ!」