クリーンなエネルギーとして期待される「風力発電」。
しかし、その裏側では、“寿命を迎えた巨大な風力タービンの廃棄”という新たな問題が生まれています。
20年ほどの役目を終えたタービン、特にガラス繊維などで作られた巨大な「ブレード」、つまり羽の部分は、リサイクルが非常に困難です。
この課題に対し、オランダでは、廃棄されるはずのブレードをデザイン性の高い家具や遊具などにアップサイクルしています。
例えば、都市の公園には、ブレードの滑らかなカーブをそのまま活かしたスタイリッシュな滑り台が設置されました。
他にも、街角のベンチや自転車スタンドなど、よく見ると「あっ、これ風車の羽だ!」とわかるユニークなオブジェに姿を変えています。
さらに驚きなのが、風力タービンを丸ごと“小さな家”にしてしまうプロジェクト。
ブレードの根本部分のスペースを利用し、キッチンやバスルームを備えた、快適な居住空間を創り出しました。
この“小さな家”は、宿泊施設やイベントスペースとしても活用されています。
日本でも「ブレードのゴミ問題」は決して他人事ではないので、このオランダの取り組みは、今後の大きなヒントになりそうです。
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【今日の1枚】
北海道の果てしなく続く道。
海沿いの風が強いエリアなので
風力発電機が一列に並んでおり、
圧巻でした。
今回取り上げた“廃棄物”の課題や
希少猛禽類によるバードストライクなど、
解決すべき問題はさまざまありますが、
いつかすべてが解決されて
このクリーンなエネルギーが
当たり前になることを願います。
では、また来週!