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秋葉原のポケモンカード好き男性、まさかの激変「髪型ってこんな大事なんだ…」美容師が明かす“髪型で内面も変える方法”

 長年、髪型や服装に無頓着でいると、「垢抜けたい」と思っても勇気が持てないという人は多いことだろう。「ポケモンカードの大会に出よう」と、秋葉原にいた大学生のイデさんもそのひとり。「急に変わったら、まわりからスベっていると思われてしまうのではないか?」という不安も重なり、なかなか一歩が踏み出せなかったという。そんなイデさんの背中を押したのが人気美容師のカンタさん。その様子を綴った動画には、「髪型ってこんなに大事なのか」「見た目が変わると心も変わるんだね」など感嘆の声が。イメチェンに消極的な男子が変わるための秘訣とは?

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■オシャレに興味がないわけではないが…「自分がカッコつけてもスベってると思われる」

 イデさんを劇的に変貌させたのは、3000人の顧客を抱えるフリーランスの人気美容師・カンタさん(@ka.n_wl)。道行く人に声をかけてカッコよくイメチェンさせる「渋谷でイメチェンさせる人」として、YouTubeやTikTokなどで動画を配信している。

 カンタさんがイデさんと出会ったのは、秋葉原。もっさりと耳を覆い隠すほど伸びきった髪が、失礼ながら、外見への無頓着さを物語っていた。

 この日は「ポケモンカードの大会に出ようかなと思って秋葉原に来ていた」そうで、聞けば、「3ヵ月以上、髪を切っていない」とのこと。「外見にこだわりがなく、いつも周りから『切りに行けよ』と言われて、しぶしぶ理容室に行く」のだという。

 しかし、オシャレになることにまったく興味がないのかと言えば、否。大学に入ってから意識に変化が生じたようで、今回カンタさんに声をかけられ、「最初は怖かったけど、自分から何かするきっかけがこれまで存在しなかったので、良い機会だと思った」のだそう。

 「大学に行くとカッコイイ人たちがいて、すごいなって思うんだけど、その人たちがどういう努力をしているのかよくわからなくて。自分が変にカッコよさげな服を着ても、まわりからスベってるって思われたら嫌だなと思って。(チャレンジしたくても)やっぱりいいかと思ってしまっていたんです」(イデさん)

 小学生時代から興味があるのは本とゲーム。高校生までは基本的にインドアで、ひとりで遊んでいることが多かったというイデさん。そんな環境も外見にこだわらない習慣を生んでしまっていたのだろう。大学で謎解きにハマり、謎解きサークルに入ったところ、友だちもできて一緒に出掛けるようになったことで、外にも目を向けるように。「垢抜けを意識するようになった」のだという。

 自信のなさは恋愛に関しても表れていた。「彼女がいたほうが楽しいだろうなと思うけど、自分からアクションを起こすことがない」そうで、「そこまでしてまでほしくないと思っているのは、怖がっているからと言えるかも」と奥手な自身を冷静に分析。「繊細なんですね」と言われると、「こんな顔して繊細って言っても…」と苦笑いするチャーミングな一面も。

 そのうえで、「見た目が悪いより、良くなれるならそうしたほうがいいですよね」と語るイデさん。カンタさんはそんな彼を「短めのアップバンクでカッコイイ感じにしたい」と考えた。

 「額が広く、顔立ちが丸いため、マッシュのように丸みのあるスタイルだと幼く見えてしまいます。なので、爽やかに見えるようなスタイルを意識してカットしました。前髪をあげて三角形を作るイメージにして、男らしい印象になるように」(カンタさん)

■「髪型を変えることで中身も変われる」、美容師が太鼓判を押す理由

 カットを終えて眉毛も整えてもらい、ドライヤーでの乾かし方、ワックスのオススメや付け方を教えてもらうイデさん。鏡の中の自分の変化を見つめるその目はみるみる輝いていき、ワックスの付け方を聞く頃には、自分から質問するほど前向きに。施術後は、「自分でもこんなに変わると思わなかった!」「2時間とかそこらですごい!」と笑顔を弾かせ語った。

 そんなイデさんに対して、「『カッコつけてもスベるんじゃないか』と心配していましたが、髪型を変えることで、中身を含めて変わっていけるから大丈夫」と背中を押すカンタさん。カンタさんは自身の経験からも「その変化は2週間で表れる」と助言してくれた。

 「ある俳優さんが、『役作りのために2週間前にその役の髪型に変える』とテレビで言っていました。なるほどと思って聞いていたら、実際に僕自身も、それを体感する出来事があったんです。美容院に入社した時のことですが、当時、女の子の髪型をしてみたくて髪を伸ばしていたところ、先輩にめっちゃ短髪にされてしまって。初めはすごく違和感があったんですけど、次第に自分でも気づかないうちに男っぽさを出すようになっていて。髪が長いときはいつもキレイを意識していたのに、男らしさを意識するよう変わっていったんです」

 心理学には「制服効果」という言葉がある。着ているものによって、気持ちも態度もその服装に合った状態に変わることを意味する言葉だ。髪型も服装と同じ。野暮ったい髪型がスタイリッシュになれば、まず、自分に対する見方が変わり、他者からの見られ方も変わり、やがて行動が変わっていく。

 そんな期待を込めつつ、出会った時とは一転、背筋をピンと伸ばして去っていくイデさんの後ろ姿を、応援団さながら腕を振り、エールを送りながら見送るカンタさん。

 「自信を持った感じになってくれて本当に嬉しかったです。“自分なんかが”とか、“何をやっても”と思う人の中にも、きっかけが欲しい人はたくさんいると思います。僕の施術がそのきっかけづくりになれたらと思っています」(カンタさん)

(文:河上いつ子)