ベルリン映画祭銀熊賞受賞の濱口竜介監督、授賞式出席のため渡独

 濱口竜介監督(42)の新作映画『偶然と想像(英題:wheel of fortune and fantasy)』が、第71回ベルリン国際映画祭コンペティション部門で審査員グランプリ(銀熊賞)を受賞し、現地時間13日に開催される授賞式に濱口監督が出席することが決定した。同15日の公式上映にも濱口監督が登壇する予定だ。

【画像】映画『偶然と想像』出演者一覧&場面写真

 ヨーロッパ最大の映画産業都市で行われるベルリン国際映画祭は、カンヌ国際映画祭、ヴェネチア国際映画祭と並ぶ世界三大映画祭の1つとして知られ、これまでには今井正監督『武士道残酷物語』や宮崎駿監督『千と千尋の神隠し』が最高賞に当たる金熊賞を受賞している。

 濱口監督は1978年、神奈川県生まれ。2008年、東京藝術大学大学院映像研究科の修了制作『PASSION』が国内外の映画祭に出品され高い評価を得る。15年『ハッピーアワー』でロカルノ国際映画祭・ナント三大陸映画祭で主要賞を受賞するなど世界の注目を集め、『寝ても覚めても』(18年)は第71回カンヌ国際映画祭コンペティション部門正式出品を果たした。公開待機作村上春樹原作・西島秀俊主演
『ドライブ・マイ・カー』(8月20日公開)も第74回カンヌ国際映画祭コンペティション部門への正式出品が決まっている。

 『偶然と想像』は、タイトル通り「偶然」と「想像」をテーマにした3話オムニバスから成る濱口監督初の短編集。『ハッピーアワー』等のプロデューサー・高田聡氏とともに企画立ち上げを行い、2019年夏から約1年半をかけて製作された。脚本もすべて濱口監督自身が手掛けている。撮影は3話ともに『うたうひと』『ひかりの歌』の飯岡幸子氏が務めた。各話のあらすじは以下のとおり。なお、日本では今冬に劇場公開が予定されている。

■第1話「魔法(よりもっと不確か)」
 モデルの芽衣子(古川琴音)は親友のヘアメイク・つぐみ(玄理)が「いま気になっている」と話題にした男が、2年前に別れた元カレの和明(中島歩)だと気づく。芽衣子はどうすべきか思案する。

■第2話「扉は開けたままで」
 大学教授・瀬川(渋川清彦)は50代にして芥川賞を受賞した。彼に落第させられた男子学生・佐々木(甲斐翔真)は逆恨みから彼を陥れようと、同級の女子学生・奈緒(森郁月)に瀬川の研究室を訪ねさせる。

■第3話「もう一度」
 仙台で20年ぶりに再会した二人の女性。夏子(占部房子)は東京でシステムエンジニアに、あや(河井青葉)は仙台在住のまま2児の母になっていた。高校時代の思い出話に花が咲くが、会話は次第にすれ違ってゆく。