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写真よりも写実的…制作46時間の“リアルすぎるネコ”に見る色鉛筆の魅力

 色鉛筆を駆使し、写真以上にリアルに描いたネコが、15.8万いいねを獲得するほど話題になっている。同作を描き上げたのは、色鉛筆画家ユニット「イロドリアル」のメンバーで、個人としても色鉛筆画家として活躍中の音海はるさん。「これは本物の猫や」などと絶賛される写実的な作品を生み出した同氏に、その苦労やこだわり、さらに色鉛筆の魅力について話を聞いた。

【プロセス写真】制作46時間!毛の一本一本まで再現…色鉛筆で“リアルすぎる猫”ができるまで

■「色鉛筆でこんな絵が描けるのか」という衝撃が制作の原点

――いつごろから、どのようなきっかけで絵を描き始めたのでしょうか?

【音海はる】高校2年の時に友人の描いていた写実絵を見て、自分も描いてみたくなって始めたのがきっかけです。

――画材に色鉛筆を選んだ理由をお教えください。

【音海はる】その友人が描いていた写実画が、色鉛筆で描かれていたもので「色鉛筆でこんな絵が描けるのか。こんなん描けるようになりたいな」と思いました。そこから、自分も色鉛筆による写実画に挑戦したいと思い、本格的に描き始めました。描いていくうちにどんどん写実画が楽しくなっています。

――SNSなどで発表されているものを拝見すると、写真はもとより実物とさえ見紛う圧倒的なクオリティーです。どのようにして描かれているのでしょうか?

【音海はる】基本的には、よく写真を見るというのが、描くうえで一番のポイントです。細部をよく凝視しながら、特徴を捉えたり、描く場面によって塗り方を変えたりしています。設計図を描いてそれに沿うというより、どこをどんな塗り方で塗っていくかイメージしていることが多いです。
 最近は写真を見るだけでなく骨格を意識したり、見たものをそのまんま描こうとするのではなく、自分の中で「ここは元にしている写真よりもう少し影を濃くしよう」「目のハイライトを増やそう」とか考えながら描いてます。

――ご自身の圧倒的な画力はどのように鍛えられたのでしょうか?

【音海はる】毎日、目標持って楽しく続けてきているのが大きいと思います。

■完成作を見た人の感想やアドバイスがモチベーションに

――描く際に、一番こだわっていることはどんなことですか?また、苦労するのはどんなところですか?

【音海はる】こだわりは「目」ですね。自分自身、白内障、網膜芽細胞腫という目の病気を患っていて右目の視力がないということもあって、絵の中でも「目」は大事にしたいと思って、特に慎重に描いています。
 苦労は…、描くときに長時間目を使っているので、単純に疲れるというところですかね。

――長時間というと?

【音海はる】普段よくA4サイズで描いているのですが、早いと25時間ほどで、長いと50時間です。

――50時間!それだけの苦労をしながら描き続けるモチベーションはどんなところにあるのですか?

【音海はる】特に「続けている」という意識はなくて、単に楽しいから続いている感じです。描いて楽しむだけでなく、SNSを通して感想やアドバイスなどのコメントを読んだり、展示会でご覧になった方と実際にお話をするのが楽しくてモチベーションになっています。

――こだわりの大きな瞳が印象的な近作「ネコ」も大きな反響がありました。

【音海はる】今回描いた猫では毛並みの色の変化を表現するのが大変でした。色と色の境目が不自然にならないよう試行錯誤を繰り返して描いていました。総制作時間は46時間くらいですね。
 SNSで発表すると、「色鉛筆でこんな絵が描けるのか」といったお声をいただき、それが友人の絵を見て自分が感じたことと同じだったので、自分の絵でもそのように思ってもらえてると思うと嬉しくなります。

――色鉛筆の魅力はどのようなところですか?

【音海はる】身近に存在するので、手軽にすぐに始められるところと、表現方法もさまざまで小さなお子さんから大人の方まで幅広く楽しめるところだと思います。
 色鉛筆は種類も豊富で、いろいろな使い方があります。独自の描き方を見つけたり、まだ誰もした事がないような色鉛筆の使い方、手法が眠っていると思います。ぜひ多くの方々に、手に取っていただき、いろいろな使い方をしていただきたいと思います。

――今後の野望、目標をお教えください。

【音海はる】私は色鉛筆画家による「イロドリアル」というユニットを組んでいるのですが、それぞれみんな描くモチーフや、描き方も違ったりするので、メンバーと切磋琢磨しながら、成長できればと思います。
 また、個人としても今は色鉛筆による写実画がほとんどですが、いろいろな画材で遊んでいきたいと思っています。自分だけでなく、見てくださる方にも楽しんでもらえるような絵を描いていきたいですね。