日本財団『災害危機サポートセンター』竣工 病床計250床用意、新型コロナの医療崩壊防ぐ

 新型コロナウイルスの感染拡大による医療崩壊を防ぐため、日本財団が東京・日本財団パラアリーナと船の科学館駐車場に建設していた『日本財団災害危機サポートセンター』。竣工に伴い30日、メディア向けに施設が公開された。

【写真】家族で入居する個室型プレハブハウス

 医療関係者や東京都、厚生労働省と協議を進め、医療従事者がケアをしやすく、患者の住環境にも配慮した施設とするため、今年4月から建設を進めていた。

 完成した同センターには、日本財団パラアリーナに病床数100床を備えた臨時療養施設(2035平方メートル)と、船の科学館駐車場にワンルームタイプの個室型プレハブハウス(14棟)の臨時療養施設(7369平方メートル)があるほか、医療従事者の待機場所や物資搬入などの作業スペースとして大型テント(600平方メートル)も用意した。

 同センターは新型コロナウイルスに感染した軽症や中等症の患者や、PCR検査で陰性になり2週間を目安に隔離が必要になる人々が入居することを想定。同センターの病床数は、計250床に上る。運用は東京都が行い、都内のホテルを利用した宿泊療養では受け入れられないようなケースの患者を受け入れる。

 日本財団パラアリーナの臨時療養施設は、広い屋内をパーテーションで区切り、1床の広さは約10平方メートル。各スペースにはベッドやテーブル、イスなどが備えられている。個室トイレとシャワーも屋外に配備した。

 災害復興住宅を活用した個室型プレハブハウスの臨時療養施設は、1室20平方メートルで計140室、150床ある。基本的に室内は1部屋1床で、テレビや洗濯機、冷蔵庫など生活する上で必要な設備が整っている。また家族での感染も増えているため、1部屋2床の家族棟も備えている。酸素を吸引する機器を備えた部屋もあり、容態が急変した場合でも救急車が駆けつけるまで応急処置が可能となっている。

 同財団の笹川順平常務理事は「医療崩壊を防ぐことが求められる最大のミッションだろうということで、この施設を作った」とし、個室型プレハブハウスの臨時療養施について「当時予定していた倍以上となるビジネスホテル(の部屋)と同じ広さを確保し、より快適性を高めた」と説明した。

 続けて「今日の感染状況でいきますと、東京都が確保している病床数が2400ある。これに対して、29日現在で(病床の使用率が)約50%に近づいている。この中で重篤患者は20数名しかいない。ほとんどが軽症者、中等者で占めていく。これがすぐ8割になるだろうと予測している。病院の病床数はひっ迫していく。そういう意味で(このセンター)は非常に価値のあることではないかと考えている」とコメントしている。