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2009/02/15

[Commentary]NBAを世界の頂点に導いたコミッショナー、デビッド・スターン

デビッド・スターンは、NBAの第4代コミッショナーです。
彼がコミッショナーに就任したのは1984年ですから、4分の1世紀の長い間、彼はNBAのトップに君臨しているんです。

彼がコミッショナーに就任当時、NBAは選手の薬物使用と財政難で破産の一歩手前でした。
彼は財政再建に積極的に取り組み、10年もしない間にNBAを世界的プロスポーツリーグに成長させたんです。
以来、彼を超える人物が出てこないんですね。

(スペシャルエディションのmp3ファイルがダウンロードできます)

NBAブランドの売り出し方について、アメリカ国内市場と世界市場の両方から彼の手腕を見ることが出来ます。
まずは、アメリカ市場で人気化しないと、世界市場で人気を博することはできません。
スターンさんは、最も良いタイミングでコミッショナーに就任しています。
就任した1984年に、後に「神様」と呼ばれるマイケル・ジョーダンがシカゴ・ブルズに入団したんです。
したがってスターンさんとジョーダンは同期です。
その前の1980年に、ラリー・バードがボストン・セルティックスに、そして、マジック・ジョンソンがロサンゼルス・レイカーズに入団しています。
バード、ジョンソン、ジョーダンの3人が良きライバルとなってチームとリーグを引っ張ったのですが、スターンさんはこの3選手を上手にメディアに売り込みました。
結果、3選手がNBAの人気を磐石なものにしてくれました。

世界市場ではどんな手を打ったのでしょうか?
当時の状況は、伊藤忠商事と結んだ包括的ライセンス契約が説明してくれます。
1986年の夏、スターンさんのNBAを訪ねた時契約締結の基本合意ができました。
その契約には、日本での試合開催、テレビ・ラジオの放送権、マーチャンダイジング、スポンサーシップが含まれました。
お気付きでしょうか?
スターンさんが就任した時、NBAにとって世界市場は白紙状態だったのです。

私事ですが、この出会いが私の人生を大きく変えることになりました。一方のNBAも良かったと思います。
なぜならば伊藤忠商事が大きなリスクを負って公式戦開幕試合を東京で行い、NBAが北米大陸以外の地に進出することを手助けしたのですから。

NBAの世界進出には、バスケットボールが世界中でプレーされていることも幸いしました。
これがNFLやMLBと異なるところです。
現在、国際バスケットボール連盟(FIBA)には、213の国と地域が参加しています。
この数は、国際サッカー連盟の208を上回ります。
したがって、NBAが世界の頂点に立てばNBAは世界中に保有する権利を販売する事が出来ますよね。
     
スターンさんは、伊藤忠商事を使ったアジア戦略と、FIBAの協力の下でのヨーロッパ戦略の2面作戦を進めました。
ヨーロッパ戦略の要が1987年からスタートした「マクドナルド・オープン」です。
「マクドナルド・オープン」はNBAの優勝チームと、ヨーロッパのクラブ選手権優勝チームや社会主義国のナショナルチームとの非公式イベントでした。
この大会がプロとアマチュアの垣根を低くしました。
そして、1992年のバルセロナ・オリンピックでNBAの選手が出場することに繋がっていきます。

実は、スターンさんには秘策がありました。それはNBAの圧倒的強さをヨーロッパで見せつけることです。
事実、NBAはマクドナルド・オープンで1試合も落としていません。

NBAの各チームも、ヨーロッパで人気を高めて、満を持してバルセロナ・オリンピックにNBA選手で固めたアメリカ代表を送り出しました。
NBAはアメリカ代表を「ドリームチーム」と称して、メディアを通じて世界的規模で煽りました。

「ドリームチーム」では先ほど話をしました、ラリー・バード、マジック・ジョンソン、マイケル・ジョーダンの3人がリーダー役をを務めました。
そして、「ドリームチーム」は圧倒的な強さで金メダルを獲得しました。


デビッド・スターンは、めちゃくちゃ仕事をする人です。寝ている時以外は仕事をしているとも言えます。
意思が強くて、突破力があります。経営者として最高ですね。
実は、スターンさんは私の先生、お師匠さんです。
私はNBAと10年付き合いました。その間、彼から「スポーツ経営」を教わりました。
今でも彼の言動は参考になりますし、毎年会って話をしています。
     
また、帝京大の学生を夏休みにインターンとして受け入れる事も、約束してくれています。
条件は、英語の力が備わっていることですが。

(放送ではお伝えしきれなかった部分を含むスペシャルエディションのmp3ファイルは、赤い文字の「ダウンロード」という部分を右クリックしてダウンロードして下さい)
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